家庭で出来るアロマによるセルフケアのポイントとアロマクラフトのレシピを紹介

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鼻やのどの粘膜に付着したウィルスと体が戦うことで、のどの腫れ、せきや鼻水といった症状からはじまる風邪。免疫強化作用のある精油は体の治癒力を高め症状を緩和させます。

風邪の諸症状、インフルエンザ予防におすすめの精油として、ティーツリー、ユーカリ、グロブレス、ユーカリ、ラベンサラ、ローズウッド、ペパーミント、タイム、ローズマリー、レモン、ラベンダー、ユズ、ジンジャー、フランキンセンスなどがあげられます。

「アロママスクとアロマスプレー」で、風邪予防をする場合は、ペパーミントまたはティーツリー1滴、ユーカリラジアータ1滴を立体型マスクに垂らすだけです。さらにレモン、ローズウッドを1滴ずつ加えると香りがよりマイルドになります。

マスクの香りが強いと感じる場合は、スプレー容器に無水エタノール5mlに精油を6滴ずつ(レモン、ローズウッドを加える場合は各3滴ずつ)希釈し、精製水(水道水でも可)25mlを加え、よく振ってからマスクにスプレーして下さい。

蒸気を利用して吸入して、「のどすっきりのアロマ」をつくるレシピは、60度くらいの熱めのお湯を八分目くらいいれた洗面器にユーカリプタス、メラルーカ(ティーツリー)、ラベンダー、カモミール・ローマンのいずれかを1~2滴入れよく混ぜます。お湯表面より15cm~30cmくらい上に顔をもっていき、蒸気をのがさないように頭から大きめのバスタオルをすっぽりかぶり、目を閉じて約5分くらい、大きく息をして鼻と口から吸入します。

咳が出ているときは、中止しましょう。また、吸入が終わったら蒸気があたった部分は洗い流いしておきましょう。お肌のケアにもなり、一石二鳥の効果が期待できます。

「ディフューザーで室内の殺菌しながらケア」するレシピは、「せきが出て眠れない時」・・・ラベンダー4滴・フランキンセンス2滴を垂らします。どちらも安眠作用がある精油です。とくにフランキンセンスは呼吸器のトラブルに有効です。

「お子さんが風邪をひいた時」・・・ユーカリプタス、ティーツリー、ラベンダー、ローマンカモミール、ローズマリーなどが刺激が少なくお薦めの精油です。

「風邪に負けない万能クリーム」のレシピは、保存容器にみつろうクリーム(市販の無香料クリーム)30グラムを入れ、ティーツリー 4滴、ユーカリラジアータまたはユーカリのグロブルス種6滴、ラベンサラ5滴を入れ、よく混ぜ合わせます。

一般的な風邪の諸症状(鼻水、鼻づまり、咳、痰など)にお使い下さい。首から胸、のど、あごの下から耳、肩から背中にかけて優しく塗ります。ペパーミントを加えることで、より清涼感が増します。

「インフルエンザ用クリーム」・・・インフルエンザと診断され処方を受けた後、少しでも楽に過ごすために併用して下さい。

みつろうクリーム30グラムまたは無香料乳液35mlとキャリアオイル(植物油)15mlをクリーム容器に入れ、ラベンサラ12滴、ラベンダー10滴、ユーカリラジアータ12滴、タイムリナロール5滴、ティーツリー6滴をよく混ぜあわせて使用します。塗布する場所は万能クリームと同じです。
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肩こりが悪化すると、頭痛や吐き気までも引き起こしてしまいます。こっている部位の血液やリンパの流れを整えると筋肉の緊張やハリが緩み痛みも緩和されます。

おすすめの精油は、オウシュウアカマツ(パイン)、レモングラス、マージョラム、ジュニパー、ローズマリー、ブラックペッパー、ペパーミント、ラベンダー、ユーカリ

【肩こりに効くアロマクリーム】のレシピは、保存容器に入れたみつろうクリーム(市販の無香料クリーム)30グラム、または乳液(無香料のもの)30mlにマージョラム4滴、ラベンダー5滴、レモングラス4滴を加えよくかき混ぜる。

肩関節・腕の付け根、鎖骨の下あたりにクリームをのせ、手のひらまたは指の腹で押さえて円を描くようにほぐしながら塗布します。

【筋肉を温める温湿布】のレシピは、洗面器に熱いお湯をいれ、ジュニパー、スイート・マジョラム、ラベンダーのいずれかの精油を1~2滴垂らしてよくかき混ぜる。タオルの両端を持ったまま表面に浮いた精油をすくい取るようにタオルの中央部分をお湯につけ火傷しないように軽く絞り肩にのせ、その上にラップをのせ、さらに別のタオルをのせて温度が下がらないようにします。30~40分間くらいが目安です。

【こりをほぐすマッサージオイル】のレシピは、ビーカー、かくはん棒、保存容器(遮光ビンなど)を用意し、ビーカーで量ったキャリアオイル20ml(「スイートアーモンドオイル」「ココナッツオイル」など)にラベンダー3滴、ジュニパー2滴、ユーカリ2滴、ペパーミント1滴をいれ、かくはん棒でよく混ぜたら保存容器に入れ使用します。保存する場合は容器にブレンドした精油名と日付を書いて冷暗所に保存してください。

マッサージの仕方は、ブレンドしたオイルを手のひらにのせ、両手でこすり合わせ肩と首全体に塗布します。

1.手と反対の肩から首の側面の筋肉に沿って耳の下までを、親指以外の4本の指で少し力を入れてさすります。

2.首の付け根から肩にかけて円を描くようにほぐします。

3.首、肩、上腕(二の腕)を指4本と親指でつまみほぐします。

4.最後に、1の動作を繰り返します。

【血行促進アロマバスソルト】(1回分)のレシピは、保存容器に天然塩(アロマ専門店などで入手できます)大さじ2を入れ、ローズマリー3滴、ジュニパー2滴を落し、ふたをして時々振りながら半日以上おいて、香りをなじませてから使用します。

38度くらいのお湯で20~30分の半身浴が効果的。半身浴は、ぬるめのお湯にみぞおちから下だけつかります。心臓に負担がかからず新陳代謝アップにもつながります。入浴前にコップ1杯のお水を飲んでおくと発汗も促されます。また、上半身が冷える時は乾いたタオルを肩にかけておいてください。

緊張状態が続いたりすると、肩がこり呼吸が浅くなるなど無意識に筋肉を固くします。心の状態もこりに深く関係しているので、リラックスできる環境を整えることも大切です。




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精油は70~100倍に濃縮された成分により、パワフルな作用を発揮します。

ご家庭での基本的なセルフケアの方法としては、「芳香浴」(アロマライト・ディフューザー・オイルウォーマーなどを使用し香りを拡散させる)、「吸入」(洗面器・ボウル・カップなどを使用し蒸気を吸入する)、「アロマバス」、「湿布」、「オイルトリートメント」などがあります。

セルフケアを始めるにあたって、精油の扱い方など基本的なルールを守ってセルフケアを行ってください。

「特定の精油以外は、直接肌にはつけない。」

成分が凝縮されているため、肌への刺激が強いので、キャリアオイルなどで希釈して使用して下さい。また、目や鼻、口、膣、肛門など粘膜部分につかないよう特に注意して下さい。

「マッサージオイルをブレンドした際は、パッチテストを行う」

ブレンドしたオイルを腕の内側に塗布し、24~48時間ほど放置。お肌が赤くなったり、かゆみが出た場合は、レシピの半分以下の滴数でブレンドするか、その精油の使用を中止し同じ作用のほかの精油で代用してください。敏感肌の場合はブレンドオイルを試す前にキャリアオイルのみのパッチテストをすることをお薦めします。

「火気には十分注意して下さい。」

精油は引火の可能性がありますので、オイルウォーマーなど火を使う場合は、正しい方法で使用しましょう。

「内服しない。」

フランスなどの医療機関では、専門的な指導のもとで内服していますがあくまでも医師の管理下での内服に限られています。もし、誤って飲んだ時は、大量の水で口をすすぎ医療機関へいきましょう。

「精油は使用期限を守り、冷暗所で保管しましょう。」

精油は通常、柑橘系の場合1年未満、その他は2~3年持ちますが開封したらなるべく早く使い切るようにしてください。また、光や熱、空気、湿気などで成分が変化してしまいますので、使用後はキャップをしっかり閉め、バスルームは避け子供、ペットの手の届かない場所で保管して下さい。アロマ専用の箱やバックを利用しましょう。

「効能・禁忌など精油の特性を知っておきましょう。」

妊娠中や出産後、高血圧、てんかんの方など特に注意が必要です。柑橘系の精油など「光毒性」(紫外線に当たると発疹やシミができる)があるものにも注意しましょう。以下は特に注意したい精油です。

「高血圧」ペパーミント、ユーカリ、グロブルス、ローズマリー

「てんかん」シダーウッド、セージ、ヒソップ、フェンネル、ペパーミント、ヤロウ、ユーカリ・ディベス、ローズマリー

「乳幼児」シダーウッド、シナモン、セージ、バジル、ヒソップ、フェンネル、ベチパー、ペパーミント、ヤロウ、ユーカリ・グロブルス、ラベンダー・ストエカス、ローズマリー

「腎臓の障害」ジュニパー、フェンネル、ブラックペッパー

「妊娠初期」原則、使用は禁止。特に以下の精油は注意が必要です。
カモミール、ラベンダー、ローズ

「妊娠中期・後期」子宮を刺激する精油は使用できません。柑橘系の精油(真正ラベンダー、スイートオレンジ、ローズウッド、マンダリン、ユズ、レモンなど)を通常より低濃度なアロマバス、芳香浴であればよいでしょう。

「授乳中」シダーウッド、アトラス、シナモン、セージ、バジル、ヒソップ、フェンネル、ペパーミント、ヤロウ、ローズマリー

「飲酒時」クラリセージ

「敏感肌」オレガノ、クローブ、サイプレス、シナモン、ジュニパー、ジンジャー、タイム、ティーツリー

香りは人それぞれ好みが違います。セルフケアレシピを実践する際には周囲への配慮もお忘れなく、楽しみながら生活の中に取り入れ続けることで、心と体のメンテナンスにお役立て下さい。



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