家庭で出来るアロマによるセルフケアのポイントとアロマクラフトのレシピを紹介

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精油と色とは、その性質からとても深いつながりがあります。たとえば紫色には「奉仕」という意味が含まれ、自分のことより相手を思いやる癒し的な性質をもっています。紫色に代表される精油、ラベンダーはまさにその「癒し」の香りの性質を持っています。このように植物の色や抽出されて精油になった時の色など、その色を持っているということは色の持つエネルギーをもっているということになります。

ここでは、自分の部屋のインテリアカラーに合わせた、アロマをご紹介します。

インテリアを選ぶときに、好みの色を取り入れたり統一したりすることがあると思います。どの色を選んでいるか、その色に合わせた精油を知ることで、エネルギーのバランスを整え、心地いい空間をつくることができます。

【赤がアクセントカラーのインテリアに合う精油】

赤は、情熱的で生命力をアップさせる作用があり、リラックスするというより活動を促す意味を持ちます。そんな赤に対応する精油は、ジンジャー、クローブ、アンジェリカ、パチュリ。

ジンジャーのスパイシーな香りは、温かさと生命力あるエネルギーを与えてくれます。朝のお出かけ前にジンジャー1滴、グレープフルーツ1滴、ローズウッド1滴、ペパーミント1滴をディフューザーに入れて、お部屋に拡散させて今日一日をエネルギッシュにすごしましょう。

【青がアクセントカラーのインテリアに合う精油】

青は、赤とは逆に安心感や鎮静効果をもたらします。きれいな青色をした精油のカモミール・ジャーマン、バジル、ユーカリなどが青と関連する精油です。

心の平和と深い理解が必要な時などに、カモミール・ジャーマン2滴、ベルガモット2滴のブレンドがおすすめです。

バジルをブレンドする場合は、直観力を研ぎ澄ます作用のペパーミントを各2滴ずつ合わせると良いでしょう。

【黄色がアクセントカラーのインテリアに合う精油】

一人一人の個性を引出し、自信を持たせてくれる作用の黄色。クリーム色やベージュ色も黄色の部類に入ります。黄色に合う精油は、イモーテル、カモミール・ローマン、シトロネラ、ローズマリー、ジュニパー。

カモミール・ローマン1滴、イモーテル2滴、ベンゾイン1滴をブレンドしたものをお部屋に拡散させます。不安定な感情のバランスを整え、安定に向かわせてくれるブレンドです。

【ピンクがアクセントカラーのインテリアに合う精油】

母性を思わせる優しい無条件の愛を表すピンク。ピンクに合う精油は、ジャスミン、パルマローザ、ローズ。フローラルで優しく包まれるような香りの精油です。

ローズ2滴、ネロリ1滴、ベンゾイン1滴のブレンドは、自分らしさを取り戻し、傷ついた心を癒してくれるブレンドです。

【緑がアクセントカラーのインテリアに合う精油】

心のバランスと人間関係の調和を整えてくれる緑。森林浴をしているような樹木系の精油、サイプレス、パイン、プチグレン、ゲットウ、タイム。

他に、「紫」は思慮深さ、ミステリアスな個性を表し、ラベンダー、ミルラ、ローズウッド、ブラックペッパー。「オレンジ」は、明るさや人と人のつながり、共有などを表し、サンダルウッド、イランイラン、カルダモン、スイート・オレンジ、シナモンなどが合います。


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ホホバ油、みつろう、無水エタノール、精製水などを利用して好みの精油を加えることで、自分だけの手作りアロマフレグランスになります。

香水など香りのバランスが難しいクラフトの場合、どの精油を使うかを決めますが、選び方として、作りたい香りを頭の中でイメージして、そのイメージをノートなどに書いて、イメージに合う精油をメインとして5、6種類選びます。

ムエット(試香紙または画用紙を短冊に切ったものでも可)に選んだ精油を1滴ずつ垂らし、扇状にして鼻の前で軽くふり香りをかぎます。

イメージした香りかどうか、確かめながら、選んだ精油以外の精油を加えてみたり、どれかを除いたりして調整します。イメージした香りができたら、選んだ精油のビンを手元に準備し、ムエットの香りを確認しながら、ノートにメモします。

選んだ精油を使って、「オーデコロン」「香水」「練り香」「パウダーフレグランス」をクラフトしましょう。

「オーデコロン」、基本のクラフトレシピは、ガラス製のボトル容器(容量30ml)に、無水エタノール10mlを入れ、選んだ精油15~20滴を加え、希釈する。さらに、精製水20mlを加えたらよく振ってから使用します。保存期間は2か月くらいです。オーデコロンには軽い香りの柑橘系、樹木の葉系の精油がおすすめです。

アロマの「香水」は、市販の香水より強い香りには仕上がりませんが、奥深い香りを作り出すことができます。ガラス製のボトル容器(容量10ml)に、無水エタノール8mlを入れ、精油20~40滴を加え希釈します。精製水2mlを加え、よく振って使用します。花、樹脂、木の精油など重厚なものをバランスよくブレンドすると良いでしょう。無水エタノールと精製水をホホバ油にすると香り立ちが変わります。

「練り香」は、みつろうを使った、塗るタイプのフレグランスです。みつろう(アロマ専門店で購入)3グラムとホホバ油12mlを耐熱性のガラスボウルにいれ、湯煎して溶かし、クリーム容器(容量20グラム)などに入れます。うっすらと膜が出来、ふちの部分が固まりはじめたら精油15~20滴を加え、竹串でよくかき混ぜて、容器ごとトントンと打ち付けて空気を抜きます。完全に冷めてから使用します。胸元にほんの少し塗り、香りをたのしみましょう。

「パウダーフレグランス」は、夏場のシャワーの後や冬場のお風呂上りの足のケアなどに、使用します。カオリン(アロマ専門店などで購入できます)大さじ1とコーンスターチ大さじ1をボトル容器または、パウダー容器に入れて混ぜ合わせ、精油12~15滴を加えよく混ぜます。

ドライハーブを使う場合は、ミルで粉末にしてから茶こしなどでふるったものを小さじ1~2程度加えます。

繊細なのに、魅惑的な甘さを秘めた、ちょっぴり大人なフレグランスの精油のレシピは、オレンジ3滴、サンダルウッド4滴、イランイランまたはネロリ3滴、プチグレン1滴、ベルガモット6滴、ローズウッド3滴、好みの精油1滴を使って、「オーデコロン」「香水」「練り香」をクラフトしてみて下さい。

さっと香りをまといたい時は、「オーデコロン」、ほのかに香らせたい時は「香水」「練り香」でクラフトすることをおすすめします。



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アロマのデオドラントスプレーやハーブ石鹸を作る時などに加えることができる「ハーブティンクチャー」。

「ハーブティンクチャー」とは、乾燥したハーブをアルコールに浸して、有効成分を抽出したもので、『ハーブチンキ』とも呼ばれています。(保存は2年間ほどできますが、作製には約1~2か月かかります。)そのまま浴槽に入れて薬草風呂にしたり、精製水でうすめてローションにしたり、お肌のトラブルなどで精油が使用できない場合や、赤ちゃんのおむつかぶれ、乾燥肌のかゆみなど常備しておくと便利です。

準備するものは、カモミール・ジャーマン12グラム、ラベンダー8グラム、カレンデュラ10グラムなどのドライハーブ。無水エタノール160ml、精製水240ml。

使用する道具は、ガラス製広口ビン、ガラス製密閉容器、ろ過用容器(コーヒーを入れる時に使用するペーパードリッパー)、ミル、コーヒーフィルター、計量カップ、量り。

エタノールはハーブ成分を抽出するのに不可欠です。無水エタノールと精製水を使用しない場合は、アルコール度35~40度のウォッカ、または果実酒用ホワイトリカー400mlで代用できます。

ハーブはミルで軽くすりつぶしてガラス製広口ビンに入れ、無水エタノールと精製水(またはアルコール)を入れて蓋をします。

直射日光を避けて約1~2か月保存し、ハーブの成分を抽出させます。初めの3週間くらいは、毎日ビンを振ってハーブとアルコールをなじませます。

使用するハーブによって抽出するアルコールの濃度が違いますが、ドライハーブ単品または数種合わせて25~30グラムに対して40%エタノールかウォッカ約400mlに浸します。ハーブがしっかり浸かるくらいの量が必要です。ハーブの量が1とすると抽出するアルコールは8か9の割合になります。

ハーブの成分が十分に抽出されたら(約2か月程度が目安)、コーヒーフィルターを使ってろ過します。ろ過した液をガラス製の密閉容器に入れ、レシピと日付など記入したラベルを貼って、完成です。

好みのハーブを使って、好みのティンクチャーをクラフトしてみて下さい。

クラフトしたティンクチャー15mlに対して精製水か芳香蒸留水45mlで希釈し、そのまま頭皮トニックやローションとして使用できます。

消臭やデオドラントスプレーとして使用する場合は、ティンクチャー20mlに好みの精油3滴、精製水40mlを加えてスプレー容器などにいれて、靴の中、ストッキング、脇や首筋などにスプレーします。敏感肌の方や、お肌に傷がある場合は、ティンクチャー10ml、精製水50mlに替えて下さい。

その他のハーブティンクチャーのレシピとして、「ハンガリーウォーター」としてよく知られているティンクチャー。ローズマリー10グラム、ペパーミント10グラム、ローズ8グラム、オレンジピール2グラムのドライハーブに、無水エタノール160ml、精製水240mlを使用します。

オイリー肌を洗浄したいときやアンチエイジング効果、鎮静効果もあり、原液か水で2倍に薄めて痛みがあるところなどに塗ります。立ちすぎて疲れた足裏にすり込んでも効果的です。

美白に効果的なティンクチャーの材料は、オレンジフラワー6グラム、カモミール。・ジャーマン6グラム、ヒース6グラム、ローズヒップ6グラムのドライハーブを使用します。出来上がったティンクチャーは、無香料クリーム30グラムにティンクチャー3~5mlを加え美白クリームの完成です。

また、殺菌消毒、消臭、収れん作用のある緑茶を使ったティンクチャーは、煎茶40グラムだけで作製できます。



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