
五臓別体質タイプチェック。「脾」のタイプの場合。
主に消化器系になんらかのトラブルをかかえているタイプです。
中医学の「五行」では、「土」にあたります。土は生命を生み出しすように、人間のエネルギーとなる気や血を作り出し全身に供給する働きをします。臓器を支え、胃腸や子宮の下垂がおこらないような働きや、血管を強化し血液が正常に流れるように導く機能も担っています。「脾」はストレスの影響で、神経性胃炎、海洋などを引き起こすことがあります。また、水分代謝とも関係があり、湿度の高い日本では、「脾」にトラブルを抱えている人が多く、梅雨時など特に影響されます。
対応する精油は、コリアンダー、パチュリー、フェンネル、ペパーミント、マジョラム、ローズマリーなど、ハーブ系や柑橘系で、甘みを含む消化吸収を促進し胃腸をサポートする作用を持つ精油です。
「脾」タイプは、以下の6つの不調の症状に合わせて対応する精油で、芳香浴や吸入、沐浴などを行うと効果的です。
【体内の熱と水分が過剰に感じるとき】
飲酒、スイーツなど甘いものの取り過ぎで、体に熱と余分に水分が多く溜まっている状態です。頭が重かったり、胃がもたれたり、吐き気や下痢などの症状が現れた場合、グレープフルーツ、パチュリー、ペパーミント、レモンなどが有効です。
【冷たいもののとりすぎで、体内に水分が停滞】
内臓が冷えることで、余分な水分が体の中に溜まってしまうと、胃腸の不調から温かいものが欲しくなり、唾液が多くなります。ジンジャー、パチュリー、フェンネル、マージョラム・スイートなどの精油で、体の中から温まり、余分な水分を排出させましょう。
【虚弱体質、不摂生気味】
栄養分を運ぶ機能が低下することで、食欲不振や無気力、倦怠感といった症状が現れます。「脾」(消化器官)を丈夫にするケアが必要です。柑橘系の精油やコリアンダー、ペパーミント、マージョラム・スイートなど。
【出産後や虚弱体質】
出産や虚弱体質、運動不足などで、内臓を支える筋肉が弱くなるため、内臓が下垂し、食欲不振や倦怠感などの症状のほか、めまい、胃下垂、脱腸などを引き起こしやすくなります。柑橘系の精油やコリアンダー、マージョラム・スイート、ペパーミントなど症状を緩和してくれます。
【内出血しやすい】
血管を強化する働きが低下することで、消化器系に影響を及ぼすだけでなく、血管がもろくなることで、内出血ができやすく、鼻血、血尿、月経血が止まりにくいなどの症状があらわれます。柑橘系の精油やコリアンダー、マージョラム・スイート、サイプレス、ペパーミント、イモーテルなどがおすすめです。
【栄養不足の慢性化】
栄養を運ぶ機能が低下し、体に供給されにくく、それが慢性化して衰弱したり、冷たいもののとりすぎで、冷えた状態が長く続いている場合、むくみや下痢などの症状があらわれます。クローブ、ジンジャー、シナモン、ブラックペッパーなど血行をよくする作用の精油で、冷えを解消させましょう。
「脾」タイプの人は、特に暴飲暴食に気を付けて、バランスのとれた食事と運動、消化吸収を助けて胃腸をサポートするハーブ系、柑橘系の精油でケアしましょう。
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