
五臓別体質タイプチェック。「肝」タイプの場合。
中医学の「五行」では、「木」にあたります。木が大地の栄養分を吸い上げて成長していくように、「肝」には、体の栄養分である血を貯蓄し、気や血が体中を巡り、老廃物を解毒する働きがあります。目とも深いつながりがあり、視力の調節や筋肉、腱、爪の健康を保ち、自律神経系と精神活動を調和させて、情緒を安定させます。
「肝」に不調がある場合は、情緒の安定にも関わっているため、ストレスを受けやすく、抑うつ感、イライラ、情緒不安など自律神経系のトラブルを抱え、全身の倦怠感や疲労感などといった症状もでてしまいます。爪の状態が悪くなったり、目のかすみ、月経前症候群などのトラブルも起こりがちです。
対応する精油は、オレンジスイート、グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン、ライム、レモンなど、肝の不調からくる症状に作用する柑橘系の精油です。
【情緒不安定やイライラ】
肝の気の巡りが悪くなって、イライラして怒りっぽい、情緒不安定、ノイローゼ気味、月経不順、更年期障害によるホットフラッシュなど、女性ホルモンに関係する不調も起こります。カモミール・ローマン、クラリセージ、グレープフルーツ、スパイクナード、ベルガモットなど、気の流れをよくする精油です。
【爪がかけやすい、貧血など】
肝の血が不足して、栄養がいきわたらない状態です。ドライアイ、まぶたのケイレン、爪の色が悪い、爪がかけやすいなど、目と筋肉、爪に症状が出やすくなります。その他にも手足のしびれ、脚がつる、貧血、月経血量の減少といった症状もあります。オレンジ・スイート、カモミール・ジャーマン、カモミール・ローマン、マンダリンなど、肝の血を補って、強化する手助けをしてくれる精油です。
【ストレス性頭痛、めまい、耳鳴り】
ストレスを過度に受け続けたり、気の巡りの悪さが長期化した場合、肝に熱が生じます。また、急激な精神的な強いストレス、気温の上昇、暖房のあたりすぎ、辛いものの食べ過ぎなどでも生じます。その結果、激しい頭痛や、耳鳴り、めまい、難聴、目の充血、激しい怒り、口の渇きといった不調の症状がでます。グレープフルーツ、ネロリ、プチグレン、ベルガモット、ライム、レモンなど、肝の熱を安定させ、ストレスからくる症状を緩和する作用の精油です。
【便秘、下痢を繰り返す】
肝の不調により、脾や胃の働きに影響し、便秘と下痢を繰り返したり、胃痛やげっぷ、吐き気などを伴います。カモミール・ローマン、カモミール・ジャーマン、ベルガモット、マンダリンなど、ストレスを緩和し、胃の不調を整えてくれる精油です。肝と脾の不調でもありますので、「脾」タイプの精油、コリアンダー、パチュリー、フェンネル、ペパーミント、マジョラム、ローズマリーも有効です。
緑の中を散歩したり、出来るだけリラックスできる時間をつくり、笑うこともとても効果的です。アルコールの取りすぎにも注意しましょう。
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