キャリアオイルの「キャリア」は「運ぶもの」という意味で、植物油やベースオイルと呼ばれています。精油を直接肌につけられないため、アロマトリートメントなどを行う場合、植物の種子や果実から抽出したキャリアオイルに希釈して使用します。
精油の成分を体内に浸透（運ぶ）させるのを助けるだけではなく、キャリアオイルには、オレイン酸やリノール酸などの脂肪酸のほか、ビタミンＡやＥなどお肌によい成分が含まれています。トリートメント以外にもアロマクリームなどのクラフトにも使用します。
アロマトリートメントにおすすめのオイルとして、たっぷりのオレイン酸で肌をやわらかくしてくれて、保湿効果もある「スイートアーモンドオイル」は、ベビーマッサージなどにも使用できます。「ホホバオイル」は保湿効果抜群でどんな肌質にも合い、オイルではありますが、成分的には液体ワックスで、300度まで加熱が可能なので手作りコスメの材料には最適です。
他には水のようにさらっとした使い心地の「ココナッツオイル」は、紫外線からお肌を保護し、ヘアケアにもよく使用されます。皮膚の再生を促進させアンチエイジング効果のある「オリーブオイル」は食用油としても人気が高い。
刺激が少なく敏感肌の方におすすめなのが「グレープシールドオイル」、のびもよく、軽くさっぱりとした感触でオイリー肌の方にも合います。原料はブドウの種でほとんど無臭なので精油の香りを生かしたブレンドに使用されます。別名「若返りオイル」と言われているのが人間の皮膚とよく似た成分バルミトレイン酸を含んだ「マカダミアナッツオイル」。皮膚を再生して、若々しく保つ効果に優れています。さらにビタミンＡ、Ｂ、Ｅがこの効果をアップしてくれます。
また、キャリアオイルの中でも粘り気が強く香りに特徴があるため単体では使用できませんが、上記キャリアオイルに5～10％混ぜて使用するとさらに効果がアップするのは、乾燥肌、加齢肌に栄養を運んでくれる「アボカドオイル」、かゆみや炎症も鎮静してくれます。日本女性の黒髪を守ってきた「カメリアオイル」皮膚への浸透もよく、紫外線から守る働きもします。
数あるキャリアオイルの中でもビタミンＥの含有量がダントツなのが「小麦胚芽オイル」。酸化防止、老化防止には効果的で、冷え性のマッサージなどにおすすめです。「セサミオイル（ごま油）」は、血行を促進させ、体内の毒素を排出する作用があり、心身に力を与え強くする作用もあります。皮膚細胞に不可欠なγリノレン酸を含んだ「月見草オイル」は、若々しい肌を保つ効果に優れています。かゆみのある乾燥肌の方には炎症を抑える働きをしてくれます。「ローズヒップオイル」は乾燥によるしわ、シミ、にきびなどに作用し日焼跡の肌にも効果を発揮します。
これら、キャリアオイルは精油と同じようにアロマの専門店などで購入できます。マッサージオイルに使う場合、肌質に合わせて選ぶと良いでしょう。
スイートアーモンドオイル、ホホバオイルは乾燥肌の方。グレープシールドオイルはオイリー肌や敏感肌の方に最適です。
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